すばらしいチームワークによる相乗効果をめざす心意気を示しています。
“Bellnote”とはボート用語です。
クルーの「心」「技」「体」が一致したときに、初めて聞くことができる「音」だという伝説があります
艇を進める上でオールを水に入れてつかむことをキャッチといいます。そこが、技術的には一番難しい所なのです。水に入った瞬間に艇を進める方向に力を加えなければ抵抗になります。一瞬につかむスピードを生む技術と推進力を与えるパワーと同時に行うチームワークが高いレベルで実現したときに、艇はすばらしいスピードが出ます
こうなった時にと“ボリン”というBellの音がするというのです
つまり、個々人の技術とチームワークが最高に一致したときにはじめて出る音なのです。
かつて、鉄鋼王と言われたカネギー氏はイェール大学から人生において成功する秘訣を若い大学生に教えてあげて欲しいと依頼されたときに、「私の話を聞くよりも、ボートを漕ぎなさい。そこに人生において成功するための知恵が詰まっているから」と言ってダム湖を寄付したというエピソードがあります。
人は、何か意義のあることを成し遂げようとすれば、自分一人で成し遂げることはできません。仲間・同志との相乗効果・チームワークが必要です。自分だけでは何もできない。仲間との信頼関係を大事にしよう。目標に向かって常に最大限の努力をしようということを私はこの“Belnote”という言葉で思い出すのです。
ついでに、ボートのことに少しだけ触れます。ボートは「心の鍛練」に非常に適しています。成功に必要な「信頼関係」に対する示唆に富んでいます。
別でも触れますが「7つの習慣」で言われている要素がふんだんに含まれています。
例えば、ボートでは「自分のことだけをやっていれば良いんだ」ということでは勝つことはできません。自分の技術・体力を向上させることはもちろん、他のメンバーも努力をしたくなるように応援しなければいけません。サッカーや野球のようにエースの卓越した力で勝つということは難しいのです。成績は最も能力の低い人に合わさってしまいます。だから、自然と全体のレベルを上げるように考えます。
ボートでは、自分の前にいる人の動き以外は見えません。特に、後ろはまったく見えません。ボートの練習は心肺機能向上の練習がメインなので単調な練習の積み重ねで、手を抜いたとしても見た目にはわかりません。そんな中で、「誰かサボってるんじゃないか」なんて思ったら、練習に身が入りますか?自分も苦しいが目標の達成のためにみなベストを尽くしている。がんばろうという信頼感なくしてはいい練習はできないのです。
そして、水をつかむとか、リズムとかいった目で見えない感覚的なことを言葉で伝えなくてはいけません。人が理解するために、表現を試行錯誤する。相手が何を意図しているのか掴もうとする。そんなコミュニケーションができなければ信頼しあうことはできないのです。
つまり、共通の目的に向かって、強い信頼関係に結ばれたもの同士が、相乗効果を発揮する。そんなスポーツなのです。私は、20数年ぶりにベスト16に進むという経験を通じて得た、仲間やチームワークの素晴らしさ、一体感を社会に出てからも再現したいと思っているのです
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